6 地域資源を活かしたプレゼンテーションを学ぶ

地域資源を生かしたプレゼンテーションを学ぶ

日時:
2010年11月11日(木)18:00〜20:30

講師:
玉村眞也
((株)ピーアールセンター常務取締役、北海道文教大学非常勤講師)

プレゼンテーションを4つに分類してみました。1つは社内プレゼン、2つ目は依頼を受けてプレゼンをするケースで、競合ではない分マンネリ化しやすい。3番目は自主的に企画を持ち込むケースで、新規参入を目的にしているだけ工夫が必要です。4番目は、いわゆるコンペです。同じ条件下で企画案を競い合います。

プレゼンの流れには5つのポイントがあります。プレゼンの案内があり、次にオリエンテーション、説明会があります。第1のポイントは事前にコンペがあるということを知っているか、知らないか。知っていると当然有利です。誰が説明会に行くかもポイントです。

説明会では、オリエンシートが配られます。オリエンシートに多くの情報が書き込まれているときと、全然書き込まれていない場合があります。それによってここで質問するかどうかもポイントとなります。質問の内容と回答がオープンになる場合が多いので、質問をしない方が得策の場合もあります。

大切なのはスタッフィング

プランニングを始める前にスタッフィングをします。得意な領域の方々と組む。このスタッフィングでだいたい方向性が決まってきます。 次にプランニングに入っていきますが、役割分担とリーダーが大事になります。

プランニングの次がプレゼンテーションです。プレゼン前にリハーサルをします。企画に携わっていない人にも入ってもらい、一緒に聞いてもらうと勝率がアップします。

ポジショニングの確認

コンペには立ち位置があります。本命、対抗、あて馬、数あわせ、新参者です。本命は実績のあるところ。対抗は前回いい線まで行ったところ、あて馬は従来参加はしていないが、呼んでみようかというケース。立ち位置によって出し方を変えなければなりません。

本命の場合は、王道の戦い方です。冒険案を出しにくいのが弱点です。対抗は、本命の弱点を潰す戦い方ですが、基本的には本命対抗は正攻法で臨むことだと思います。

あて馬は一点突破型の企画です。リスクを覚悟して光る部分で勝負します。新参者はとにかく印象に残るプレゼンを心がけるべきだと思います。

企画書のスキル

企画書を作るのは、基本的には3つと6つの構成要素と言われています。

企画書は、課題や問題点を解決するペーパーです。そのためには核心を突くこと、2番目は簡潔であること、3つ目はクライアントの想像力をわかせることができるかです。そのためには6つの骨子(1.状況分析・2.問題点の発見、課題の抽出・3.解決策の創出・4.効果見込みの提示・5.予定・6.予算)が必要です。

また、企画書のスキルには、筋が通っていること、ストーリー性があること、概念をビジュアル化すること、易しい言葉を使うこと、情熱を感じさせること、驚きや発見を与えること、プレゼンがしやすい段取りになっていることの7つの項目があります。

企画書の基本構成は3枚からです。1枚目は表紙。宛先、タイトル、社名、連絡先、個人名、メールアドレス。2枚目は、状況の分析、問題点の発見、解決策の創出。3枚目には効果の約束、予定、予算。3枚企画書を1週間に1本書くトレーニングをお勧めします。

企画書で一番大事なのはインサイト。企画案がクライアント自体の的に当たっているかではなく、クライアントにとってのお客さんや社会のニーズに合っているかが企画書のポイントになります。

プレゼンのテクニック

プレゼンの順番も大切です。トップバッターは審査の基準となります。真ん中は中だるみになってしまいます。最後は良い意味でも悪い意味でも印象を与えやすい。順番を自分たちで決められる場合は、どこを選ぶかが作戦となります。プレゼンに誰が行くかも検討します。若い人か、役職者か、女性か。クライアント側は何名聞くのか、だれが決裁権をもっているのか。プレゼンの持ち時間は長いのか、短いのか。

プレゼンテーターは、基本的には論理的に、さらに情熱を伝える。あまり流暢なしゃべりは逆効果です。ノイズが入った方が印象に残ります。声の大きさは会場の広さによって決めます。

プレゼンの緊張をほぐすのは、うなづく審査員を探すこと。そして視線は適度に散らすようにします。5分、10分の説明なら基本1人です。長い場合はパートに分けて役割分担するのもよいでしょう。ただ、できるだけシンプルにしましょう。

あらかじめ想定問答集を用意してリハーサルを行います。ネガティブな質問にもきっちり答え、プラス部分を強調して返します。 プレゼンの結果がいつ出るかを事前に確認しておきます。プレゼンから決定までの時間が短かければ短いほどプレゼン力がポイントになります。 最後に、勝っても負けても反省会をします。勝った時こそ勝ち癖をつけるために反省会は有効です。

WorkShop

「北海道の資源・素材を生かしたMICEの企画」

グループワークでは、11月18日のプレゼンテーションに向けて、各グループごとにパワーポイントを使った企画書づくりを行いました。次回までに企画書を完成することが宿題となりました。